医院ブログ

2012.09.15更新

顎関節症について  自分なりの勝手な雑感

下顎は上顎に関節を介してぶら下がっています。
ブランコのようにです。
ブランコは左右のロープの長さが一緒です。
よってきれいに滑らかに前後に動きます。

顎関節症が悪化すると関節頭が変形してきます。
変形して短くなる事で左右の長さが違ってきます。
その結果、口がスムースに開かなくなります。
口を開けようとすると左右にぶれたりカクッとしてずれたりします。

急性期には痛みがあり開口できなくなることがあります。
変形した関節頭はもとには戻りません。
生涯この状態の関節と付き合う事になります。
放置しておくと悪化の一途をたどります。
急性期は安静と投薬で症状の沈静を待ちます。
その後は関節に変形が起きるような異常な力が加わらないようにします。

原因を究明し改善していきます。
変形した関節は元には戻りませんが日常生活で支障をきたさないような状態に改善する事は
可能です。

関節頭が関節窩に異常な力で押し込められると骨が破壊されます。
咬合は関係しません。(まれに左右の歯の欠損状態が影響する事もある)
筋肉が作用するのです。
咀嚼筋が過大な力を及ぼす事が原因です。
今までは咬合が関係すると考えてかみ合わせを調整していましたがこれでは治りません。

筋肉のコントロールが大事です。
筋肉は中枢(脳神経)からの刺激(命令)で動きます。
日常生活にストレスを感じていると過緊張で筋肉への刺激が増大します。
ストレスを軽減する対策を講じます。

ストレス以外にも何気無い生活習慣から関節頭への異常な力が加わる事があります。

厄介な点はストレスも生活習慣も自分ではなかなか気づかないことです。
よって持続的な力が加わり関節頭が変形していきます。
顎関節症の治療は気づく事から始まります。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.14更新

歯ぎしり・噛みしめ・喰いしばり

歯ぎしりや噛みしめを自覚していない方が大多数です。
誰もがしている一種のくせ(習癖)と考えてよいでしょう。
しかしひどくなると時に以下のような問題を起こします。

●歯への障害 磨耗、破折、歯がしみる、咬むと痛いなど
●歯ぐき 歯肉炎、歯周炎
●顎関節 痛み、開口障害、関節雑音、クリック音
●全身 顔面痛、頭痛、肩こり、腕のしびれ、
●倦怠感など

まずは日中の気づきから
仕事や勉強中など何かに夢中になっている時、ふと気づくとしっかり噛みしめている、あるいは舌に力が入っている事はありませんか。
鏡で自分の舌を見てください。
舌の側面に圧痕(凸凹している)や頬の内側に筋が入っていませんか。

そんな時は、肩を上下させ、首から上の力を思い切り抜いて、頬の力、舌の力を抜き、歯を噛みあわせないようにします。
前歯が触れ合わない1~2ミリの隙間が顎にとっての安静位です。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.12更新

顎関節の不思議

 

運動器とは 骨、関節、筋肉から構成されている。

運動器には肩、腰、腕、足などがある。

顎は運動器である。

顎:
   関節    (関節窩、関節頭、関節円盤など)
   骨      (上顎骨、下顎骨、など)
   筋肉    (咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋など)


顎が身体の他の運動器と違う点は歯があり咬合する事である。
咬合とは上下の歯列がかみ合うことで、上下の歯列はそれぞれ上下の顎骨に収まっている。


運動器は中枢である脳からの指令で機能する。
会話や咀嚼時には顎は随意的に動いて機能します。

睡眠時は不随意で歯ぎしりや噛みしめをしています。
寝返りをするように顎もかなり活発に動いています。

不思議なのは歯ぎしりをする方としない方、噛みしめをする方としない方がいることです。
さらには歯が磨り減っている方と顎関節の関節頭が磨り減っている方、その両方が磨り減っている方などがいることです。
左右対称に磨り減っている方、非対称に磨り減っている方など様々です。
自分の臨床経験からすると、歯の磨り減っていない方(噛みしめ)のほうが痛みなどの症状が強く開口障害も顕著です。
歯ぎしりが何故睡眠中に起こるのか不思議です。
歯ぎしりでストレスを開放しているのか、顎の左右のバランスを整えているのか、動かす事により関節周辺の血流を改善しているのか、、、
やはり精神面のストレスを開放しているのが最大の原因でしょうか。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.11更新

顎関節症に対する最近の治療コンセプト


顎関節症は運動器障害である。

運動器とは 筋肉、関節、骨で構成されている。
顎口腔系ではそれに咬むための道具として歯が加わり、咬合という特別な機構を作り上げている。

顎関節が身体の他の部位の関節と違う点は咬合する事である。
ゆえに今までは咬合の不調和を顎関節症の原因の中心にとらえてきました。
しかしながら最近の考え方は肩こりや腰痛と同じように整形外科的な運動器の障害とみなされるようになってきました。
様々な症状は主に関節と筋肉に現れます。
まれに悪化すると(慢性化すると)関節突起(骨でできている)が変形してくる事もあります。

通常、身体機能は脳神経から出された指令により運動器が働くことにより作り出されます。
口を開けたり閉じたりする動作、会話する時の口の動き方、食べる時の口の動き方はそれぞれ
微妙に速さや力加減が違います。
通常は加減できているのですがストレスが原因で異常な力で持続的に噛みしめたりすると筋肉や関節が破壊されます。


形態異常(咬み合わせ、歯並び)よりも疼痛や筋肉に対する治療が重視されるようになってきました。時間の経過とともに症状が軽減する事が多いので保存的、可逆的な治療法が第一選択となりつつあります。
歯を削ったり、歯並びなどの形態は変えずに安静、投薬、噛みしめなどの習癖の改善などに治療方法が変化してきています。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.10更新

顎関節症で悩んでいる方が最近増えています その2 


何に気をつければいいの?

次の習慣に思い当たるところがあったら直してみてください。

●症状を悪化させないために、顎で雑音をさせて遊ばない、口を大きく開けない、硬い物を無理して咬まない、顎の痛くなる開け方をしない、歯ぎしりやかみしめ、顎を押さえるなどの習慣は止める。

●姿勢を良くする事と、ほほ杖をつく、顎を前に出す、日中の歯ぎしりなどの口腔習癖は止めるようにする。

●顎運動のリハビリテーションとして、ご飯、野菜、魚や肉の切り身などの普通の食べ物を奥歯でゆっくり咬んで食べる、片則咀嚼をしない、食事中に水やお茶を飲まない。

●顎をいたわりながら両方の臼歯でゆっくりと咀嚼する習慣をつけることが大切。くよくよせず適度の運動や気晴らしをしてストレスをためない。

頑張って続けてみてください。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.08更新

顎関節症で悩んでいる方が何故か増えています 


最近顎関節症で来院される方が増えています。
傾向としては  女性>男性  年齢は高校生から30歳代に多いです。


●顎関節症ってどんな病気?
顎(あご)の関節周囲の痛み、開口障害(口が開かなくなる)、動かすとカクッとしたりコキコキと音がする(関節雑音)、など

 

●原因はなに?
歯並びや生活習慣、ストレスや頚椎の異常、筋肉の緊張などいろいろな要素がからみ合って起こっていると考えられます。 

●治療法は?
生活習慣の改善による治療を行っています。
痛みがひどい場合(急性期)は消炎鎮痛剤などのお薬を使います。
口が開けにくいときはマウスピースを装着する事もあります。

 


ナイトガード2012.09.10_L001.jpg

 


●生活習慣の改善とは?
顎関節症を引き起こすような状態を持続させない生活習慣を身に付ける。
では悪い習慣とは
歯ぎしり、噛みしめ、片咬み(左右どちらかでしか咬まない)、ほほ杖をつく、あごを押さえる、硬い物を好んで咬む、姿勢が悪い、うつ伏せて寝る、、、など
この中から当てはまる事がらを見つけ出して 自覚してもらい 改善していきます。

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

2012.09.07更新

内側に傾斜している上顎の第二小臼歯を矯正


内側にかなりの角度で倒れこんでいます。
外側にワイヤーを固定して牽引のゴムをかけます。
最初は弱い力で少しずつゆっくり起こします。


12-9-7-1.jpg

 

徐々に起き上がってきました。


12-9-7-2.jpg

 

まだ牽引の途中ですが固定しているワイヤーにもう少しで届きそうなくらいです。
届いたらその位置で固定して落ち着くまで様子を見ます。
最終的にはクラウンを被せて機能回復します。


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12-9-7-3.jpg

投稿者: 医療法人社団あき歯科医院

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